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研究室配属(3)

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前回に引き続き、研究室配属に関する記事です。先生方に連れられて、奈良にある参天製薬の研究所を見学してきました。

参天製薬は眼科に取った製薬会社で、世界50カ国に販売拠点を持ち、毎年3億本の点眼薬を販売しています。市販の目薬のイメージが強いですが、実際にはそれは売り上げの4%に過ぎず、医療用点眼薬が84%を占めています。今回見学した奈良研究開発センターでは、社員約3200人のうち200人が働いています。

薬物の研究ではいきなり人間で実験するわけにはいきませんから、マウスやウサギなどの動物を使って実験します。(非臨床試験と呼ばれます)たくさんの動物を飼育したり様々な項目の試験を行ったりするには大規模な設備が必要になるため、非臨床試験を専門に行う会社に外注する製薬会社も多いのですが、参天製薬では自前の設備で一通りの試験ができるようになっていました。さすが眼科に特化した企業だけあって、動物の眼圧を測る特殊な計器や、動物の小さな目に点眼するためのマイクロニードルなど、さまざまなノウハウを持っているようでした。

力を入れている研究の一つが、ドラッグデリバリー(薬を患部へ届ける方法)の研究です。点眼薬は、涙として出て行ってしまったり角膜に阻まれたりするため、点眼した量のほんの一部(0.01%)しか患部に到達しません。薬を少量しか届けることができなければ、治療効果が得られなかったり、一日に何度も点眼する必要が出てきたりして不都合が生じます。特に複数の点眼薬を併用する場合は、5分あいだを空ける必要があり、一日3回といった点眼指示は患者にとって大きな負担です。これを改善するために、薬剤に特殊なコーティングをして角膜を通過しやすくする研究が行われていました。

容器の研究も行われていました。持ちやすい、押し出しやすい、転がりにくい、漏れにくい、耐久性がある、など様々な改善項目があるようでした。3Dプリンターを使ってプロトタイプを作り、テストを繰り返すという工程を行っていました。目薬の容器はどれも同じ形で、ずっと変わってないかと思っていたのですが、さまざまな改良がされているのですね。

参天製薬は企業の規模が大きくなっても、あくまで眼科に特化するという戦略をとっている点が興味深かったです。高齢化に伴い眼科疾患は増加の一途です。しかも今後は近視治療薬が登場する可能性があり、そうなれば億単位の患者が出てくる巨大市場を抱えることになるのです。ぜひ大きな会社に成長して、日本経済に貢献してほしいです。

次回は東京で行われた国際医薬品開発展に参加したときのお話しです。