「英語長文スペクトル」を執筆した岡崎修平先生が教える:医学部入試の英語に必要な専門用語を紹介

 

英語専門用語

 

医系英単語の知識があれば圧倒的に有利!

たとえば、慶應義塾大学医学部では、「より正確な医学的診断を」というテーマや、「世界的流行病を防ぐための方策」などの医系テーマの英文が出題されています。

 

これらの英文の中にはdiagnosis「診断」など、普通の単語帳に載っているレベルでの医系英単語はもちろん、

  • physical exam「身体検査」
  • zoonosis「動物原性感染症」
  • recuperative powers「回復力」
  • electrocardiography「心電図検査」
  • biosurveillance「生物監視」

など、ハイレベルな語彙が多く用いられます。もちろん文脈から予測できるものありますが、未知の単語と出会うたびに予測することに頭を使っているのと、肝心の英文の内容が頭に入らない、時間が足りない、ということが起きてしまします。

 

また近畿大学医学部では、「脳のしわの形成」について書かれた英文が出題されています。「脳のしわ」はfoldsと表現されることも知らない受験生が多いのが現実です。

 

こうした医系英単語は単語帳に載っていないものが多いので、過去問の中で頻出のテーマに出てくる単語を覚えていく必要があります。医学部受験用の英単語を使うのもよいですが、最新のテーマになると単語帳ではカバーしきれていないことが多いので、解いた長文の単語を覚えていく作業は必要になります。

 

 

理系英単語の知識があれば圧倒的に有利!

医学部受験の対策というと、医系テーマにばかり意識が向いてしまいますが、実は理系(生物や物理、宇宙など)のテーマの出題の方が多いのです。

たとえば「太陽光」に関するテーマはさきほど紹介した慶應義塾大学医学部近畿大学医学部の両方で出題されています。

 

「遺伝子」がテーマの英文は北里大学医学部慶應義塾大学医学部などで出題され、「エネルギー問題」に関する英文は東京女子医科大学医学部東京慈恵会医科大学医学部などで出題されています。

例をあげればきりがありませんが、たとえば太陽エネルギー発電の英文でpassiveという単語が使われた場合、「受け身の」という意味ではなく、「太陽光をそのまま利用する、単純利用の」という意味になります。

 

理系の英文では、知っているはずの単語は理系特有の意味になることがよくあります。

もちろん普通の単語帳ではカバーされていないので、過去問や問題集で対策する必要があります。

 

 

理系英語対策にオススメの問題集

理系英語にフォーカスした受験用問題集は存在していませんでしたが、スタディサプリの関正生先生と、PMD講師の岡崎修平の共著である『完全理系専用 英語長文スペクトル』(技術評論社)はこれから出題が増えるテーマや、オーソドックスだが難しいテーマの問題を集め、「理系英単語」も詳しく解説した問題集です。

 

「完全理系専用 英語長文スペクトル」オンライン予備校「スタディサプリ」の関正生先生と岡崎修平先生の共著

 

昨年発売されたこの問題集の中で「火星」に関する問題を扱いましたが、今年の九州大学でも「火星」に関するテーマが出題されました。私立大学だけでなく、国立大学でも理系英語は出題されるので、ぜひ利用してください。

 

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