中学、高校で不登校だったけど医学部受験はできるの?

不登校を経験して医学部受験を考える

不登校の希望

医学部の受験者数は年々増加しており、難易度もそれに従って高くなってきています。

そうしたなか高校で不登校だった生徒が、医学部を目指すケースも増えてきている現状があります。

果たして中学や高校の時に不登校だった生徒は、医学部受験は可能なのでしょうか。また合否の判定で不利になることはないのでしょうか。

 

医療の現場においてはチーム医療が重視され、医学部入試の際もコミニュケーション能力を面接や小論文で計られるようになってきています。

医学部受験について考える前に、まずは不登校についての現状を把握しておきましょう。

 

 

不登校とは?

文部科学省によれば

「何らかの心理的、情緒的要因、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるため年間三十日以上の欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」

と定義されている。

「病気」や「経済的理由」による欠席は除かれることに注意。

 

具体的には

  • 友達や教職員との関係に問題を抱えていて、それが心理的障害となり登校することができなくなっている状態。
  • 非行グループに属して、その友人関係から登校することを阻まれている状態。
  • 何らかの原因により無気力になり、自らの意思に反して登校することができなくなった状態。

などが挙げられます。

児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査-用語の解説
※文部科学省より参照

 

どういった状態であれ、ご家族や教職員、周囲の方にとってはこれほど心配になることはないでしょう。何より本人にとっても、何故だかわからず自分自身を責めてしまうこともあるかと思います。

 

 

不登校の原因とは

不登校になる原因は

小・中学生の場合

1.不安などの情緒的混乱:26.6%
2.無気力:25.9%
3.いじめを除く友人関係をめぐる問題:14.8%

 

高校生の場合は

1.無気力:30.1%
2.不安など情緒的混乱:16.2%
3.あそび・非行:13.4%

 

となっています。

中学生の場合は長期にわたる欠席となり、高校生の場合は長期欠席による中途退学に結びつくこともあります。

高校生になると、不登校の原因は無気力が割合的に多くなります。無気力に至った原因は一人ひとり違っているでしょう。

  • 高校受験までに勉強しすぎた。いわゆる燃え尽き症候群。
  • 恵まれた生育環境の中で、かえって努力することの意味を見出せない。
  • 若い頃に特有のメランコリックな感情。
  • 高すぎる目標設定のため。

 

など様々あるかと思います。

医学部を目指すにあたって、内申書は点数化されることもあります。また推薦入試の場合、欠席日数が多いと学校の推薦書がもらえないケースも出てきます。学校ごとに対応は違ってきますが、基本的には規定の日数を超えたら推薦はもらえないことを押さえておきましょう。

また医学部受験では面接が重視されますので、欠席が多かった場合はその理由などについて聞かれることもあります。また中退して学校を変わった場合は、その理由についてしっかりと用意しておくといいでしょう。

 

 

不登校であっても医学部受験は可能か?

不登校であったということは変えることはできませんが、以下の項目が当てはまれば面接においても、面接官に医師を目指すに十分な人物であることを伝えることができます。

  • 以前は不登校であったが、現在は問題なく登校している。
  • 生徒会や部活、ボランティアなど自分の無理のない範囲の中で、活動している。
  • 一度辛い経験をしたことによって、いろいろな人の気持ちが理解できるようになった。
  • 不登校になったことで、自分自身を知る契機となった。
  • 不登校になったことで、自分の将来の目標、目的を持つことができた。

など、なにかしら納得のいく理由が必ず見つかるでしょう。まずは自分自身と向き合ってみて下さい。

 

 

不登校を経験した上で医学部合格を真剣に考える

最後に具体的に受験までどういうソリューションがあり得るのか考えてみましょう。

不登校に結びついている場合は、カウンセラーや臨床心理士など専門的な意見を仰ぐことは本人や家族にとって、不登校によって生み出される精神的な諸問題を和らげることにつながるでしょう。以前と違いカウンセラーに相談する敷居は低くなっています。相談先も様々ありますので以下のリンクを参考にして下さい。

不登校への対応について
※文部科学省より参照

 

またカウンセラーや臨床心理士などが、独自に相談に乗っているところもあります。

キャリア教育研究所コアペリ

 

また進学を重視している全日制高校においては、不登校を経験した生徒にとって夏季休暇や冬季休暇、授業時間外にあるの課外授業や補習授業などは負担が大きくなりがちです。欠席してしまうと、出席日数など調査書に関わってしまうというプレッシャーもかかってしまいます。そうした場合は、単位制、通信制など自分に合った高校を選ぶことも選択肢の1つとなります。

日本の通信制高等学校一覧
※Wikipedia参照

 

また通信制高校の中には高校入学、編入時に医学部、歯学部、薬学部を目指すことを決めている生徒のためのコースを設けている高校もあります。

つくば開成福岡高等学校

 

まとめ〜不登校を超えて〜

以前は不登校というと、どうしてもネガティブなイメージで語られていました。しかし一人ひとりの個性や生き方が尊重されるようになってきた時、かえって「人と違うこと」があたかも「普通」であるかのような価値観が生まれてきました。

それはそれでいいことのようにも思えますが、逆にどういう道を選択するかという問いかけが重要になっています。そうした時、学校に行かなかった、行けなかったことによって自分自身を理解することができる時期を持てることは貴重な経験となり得ます。

不登校の時期は本人だけでなく、周りの家族や支える人にとっても、色々と考えてしまうことも多くあるでしょう。しかしながらこの時期に得たものが医療人にとって、一生の財産になりうることもまた事実です。

 

PMDでの対応

 

医学部、歯学部、薬学部、獣医学部を志望している生徒に、最適なカリキュラムを一人ひとりの状況に応じて作成します。登校が難しい場合は、オンラインのマンツーマン指導「i- Med(アイメディ)」を使っての授業を受けることもできます。生徒だけでなく保護者のご相談には、専任の公認心理師で教育カウンセラーとしても活躍している新田猪三彦先生が対応いたします。また授業を受けることにはまだ抵抗があるが、外で自習をしたいと思っている生徒もいらっしゃるかと思います。そこでPMD福岡校では、医学部・歯学部・薬学部・獣医学部を希望する生徒を対象とした通信制高校生のための自習室「きけるん♪」をご用意しています。

通信制高校の医歯薬学部進学コースを運営していることから、不登校児の進学に関するサポート実績は豊富です。生徒に負担がかからないように、授業時間数も状況に合わせて変えることができます。不登校の時期は本人、保護者また周囲の方々にとって悩みの多い時期かと思いますが、自分自身と向き合う時期を持つことによってよき医療人として一歩を踏み出すいい機会になることも事実です。

” Not saying , but being . ”

を私たちのクレドとして一人ひとりに向き合い、夢を実現することによって過去が輝くように全力でサポートいたします。

 

 

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