【歯学部受験応援コンテンツ】歯科医師国家試験とは?現役の歯科医師がお答えします。

受験の前に知っておこう!歯科医師国家試験の仕組みを紹介。

歯科医師国家試験

 

■はじめに

歯学部・歯科大学を無事卒業できても、この時点では「歯学士」であって、まだ歯科医師ではありません。

毎年1回行なわれている歯科医師国家試験を受験し、合格して初めて歯科医師として認められ、歯科医業を行なうことが出来るようになります。

 

 

■歯科医師国家試験について

歯科医師国家試験は、歯科医師法に定められている歯科医師免許を取得するための国家試験のことです。

受験資格も歯科医師法に規定されています。ほとんどの受験生が「日本国内の6年制の歯学部および歯科大学を卒業したもの」という第11条第1項の要件による受験ですが、たとえば外国の歯学部や歯科大学を卒業した、もしくは外国で歯科医師免許を取得したもので、厚生労働大臣が認めたものなど、いろいろな要件が決められています。

 

 

■試験日と合格発表日

 現在の歯科医師国家試験の試験日は2月上旬の2日間、合格発表日は3月下旬となっていますが、実はこの日程は平成17年以降のスケジュールなのです。

それより前は、3月中旬に試験があり、4月中旬に合格が発表されていました。

1ヶ月前倒しになった理由は、歯科医師の臨床研修の義務化です。4月からの研修開始には、従来のスケジュールでは間に合わないのです。

 筆者の時代の合格発表は4月中旬でした。そう、まだ歯科医師の臨床研修は義務化されていなかった時代でした。開業医に就職した同級生もいましたが、筆者は大学病院での研修医を選択したので、臨床研修から歯科医師人生がスタートしました。

 歯科医師国家試験に合格したかどうかがわかるのが4月中旬、翌5月にはゴールデンウィークがある関係で、6月から研修が始まりました。

卒業は、いま昔も変わらず3月ですから、卒業してから3ヶ月くらいの空白期間があったわけです。いま思えば、ゆっくりした時代でした。

歯科医師国家試験の施行について
※厚生労働省のHPへのリンクです。

 

■試験地

歯科医師国家試験の試験は、全国8カ所に限られています。

北海道、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、大阪府、広島県、福岡県です。住民票に関係なく、試験地はどこでも選ぶことが出来ます。ほとんどの受験生は、大学に最も近い試験地を選んでいます。

平成30年 医政局所管国家試験 試験場(予定)一覧
※厚生労働省のHPへのリンクです。

 

■試験内容について

歯科医師国家試験では、歯科医師として必要とされる歯科医学と口腔衛生に関しての知識や技能が問われます。

1世代以上前には、技工技術の実地検査もあったそうですが、今は行なわれていません。

問題は選択問題ですが、選択肢の形式は複雑化していますし、医師国家試験と同じく、医学英語の問題も導入されるようになりました。

歯科医師国家試験の過去問はこちら
※厚生労働省のHPへのリンクです。

 

■筆者の試験勉強について

勉強方法

 歯科医師国家試験は、歯学部・歯科大学の教授が厚生労働省からの依頼を受けて作成します。

出題の範囲は定められていますし、解答形式や医学英語、法歯学が導入されるなどの変化はあるとはいえ、出題の傾向はおおむね同じです。

 とりあえず、過去問題を解くことです。筆者は6年生の1年間で3回以上解きました。よく間違えたところは、5回くらいは解いたかもしれません。もうここまでくれば、問題を見れば、答えの選択肢が頭に浮かび上がってくるのであまり意味が無くなりましたが・・・。

 とにかく、数回過去問題を解くと、不得意な科目がはっきりしてきます。そこを重点的に勉強しましたね。とにかく基礎医学から臨床医学まで、不得意なところを作らないようにしてください。

 

スケジュール

 スケジュールについては、卒業試験に合格することが何よりも優先でした。卒業できないなんて事態は、国家試験がどうのこうのという以前の話ですからね。

 筆者の大学では、卒業試験が夏休み明けの9月に第一回目がありました。夏休みが終わる前までには、過去問題を最低2回解く、2回とも間違えたところをピックアップしたノートを作るというところまでする、これを目標に勉強しました。

 卒業試験のスケジュールは、大学や時代によって異なるでしょうから、夏休み明けを目安にするのでは遅いかもしれませんが、第一回目の卒業試験を目安に試験勉強をするのがいいのではないでしょうか。

 

 

■受験するために必要な書類

 歯科医師国家試験の受験手続きに必要な書類は、厚生労働省が定めています。

所定の受験願書、出願6ヶ月以内に撮影された脱帽状態の写真、返信用封筒、卒業証明書または卒業見込証明書です。

 受験願書の配布時期は、10月中旬以降で、大学において入手するか、歯科医師国家試験運営本部事務所や歯科医師国家試験運営臨時事務所、厚生労働省から入手します。

 これらの受験に必要な書類は、11月1日から11月30日までに歯科医師国家試験運営本部事務所に郵送するか、歯科医師国家試験運営臨時事務所に直接持参して提出しなければなりません。

なお、受験手数料は、18900円で、収入印紙を願書に貼付するという形式で納付します。

手続き及び問合せ一覧はこちら
※厚生労働省のHPへのリンクです。

 

■合格について

合格基準

合格基準は、あらかじめ定められていますが、基準そのものは試験ごとに変化しています。

 

合格発表日

合格発表日も決められています。平成29年度の試験では、平成30年3月19日です。

以前は、歯科医師国家試験の合格者は新聞に市町村と名前が載っていました。ところが、最近では個人情報の保護の観点から掲載されなくなりました。高校のときの担任の先生が、新聞で名前を見つけて電話をしてくれたことは今でも忘れていません。

筆者は今でもその時の新聞の切り抜きを持っていますが、時代の移り変わりを感じざるを得ません。

 

合格率

 合格率は、年々低下傾向にあり、平成29年3月に発表された第110回歯科医師国家試験では65.0%で、合格者数は2000人を切っていました。同年度の医師国家試験の合格率が88.7%であったことを考えると、その低さがわかります。

ここまでくれば、資格試験ではなく選抜試験の様相を呈しているともいえそうです。

 歯科医師国家試験の合格率の低下の背景には、歯科医師過剰問題があると考えられています。本来、歯科医師が多過ぎるなら、歯学部や歯科大学の入学定員を削減して調整を図るべきなのですが、それが出来ないので出口である歯科医師国家試験の難易度をあげて減らしているのではないかというものです。

 ただ、これには懐疑的な見方もあり、歯学部・歯科大学の偏差値の低下とリンクしただけではないかとする関係者もいます。

国家試験の合格発表について
※厚生労働省のHPへのリンクです。

 

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