東京大学理科三類の受験情報│入試問題の傾向と対策

東京大学医学部概略
東京大学医学部は、1858(安政5)年に設立された「神田お玉ヶ池種痘所」を起源とし、日本の近代医学・医療の発展を一貫してリードしてきた、国内最高峰の歴史と伝統を誇る医学部です。「世界的視野を持った指導的臨床医・医学研究者の養成」を使命とし、これまでに日本の医療界の要職を担う人材や、世界に誇る業績を上げた高名な医学者を数多く輩出してきました。
東京の本郷キャンパス(文京区)の中心に位置し、隣接する「東京大学医学部附属病院」は、特定機能病院として日本最高水準の高度先進医療を展開しています。がんゲノム医療、高度な臓器移植、最先端のロボット手術、難治性疾患のオーダーメイド治療など、すべての診療科において国内最先端の臨床・研究・教育が完全な一体となって実践されています。
本学の最大の強みは、総合大学としての圧倒的な知のネットワークと、世界トップレベルの生命科学研究力にあります。基礎医学の最先端研究成果を迅速に臨床現場へと還元する「トランスレーショナル・リサーチ」を強力に推進しており、医学部生は早い段階から世界最高峰の科学的探究の空気に触れ、論理的に問いを立てる「リサーチマインド」を自然と培うことができます。
「生命の尊厳」に対する深い畏敬の念と高いプロフェッショナリズムを基盤に据え、目の前の患者に誠実に向き合いながらも、人類全体の健康課題や医療イノベーションに果敢に挑戦し、次世代の医学界を先導する不世出のリーダーを育成し続けています。
東京大学医学部の特徴
ゲノム医学、免疫学、脳神経科学、iPS細胞を用いた再生医療など、あらゆる最先端分野で世界を席巻する研究成果を上げています。「フリークオーター(自主研修)」などの独自カリキュラムを活用し、学生時代から世界の第一線で活躍する研究室へ深くコミットし、科学的思考力を徹底的に磨き上げることが可能です。
東大病院での「クリニカル・クラークシップ(臨床実習)」は、学生が医療チームの一員として高い責任感を持って参加する実践的なプログラムです。日本中から集まる極めて高度で稀少な症例や難治性疾患の診療に日常的に関わることで、高度な臨床推論能力と倫理観を身につけます。
工学系研究科、情報理工学系研究科、理学系研究科など、国内屈指の他学部・研究科と強力に連携。AIを用いた画像診断・データサイエンス、超最先端の医療ロボット開発、ナノテクノロジーを用いた創薬など、医療の未来を創り出すイノベーティブな視野を広げる環境が整っています。
全国主要病院のトップや医学界のリーダーを多数擁する、日本で最も強固な医療ネットワークを構築しています。また、国際医学教育基準(WFME)の認証に完全対応しており、欧米やアジアの著名なトップ大学への留学・臨床実習プログラムが非常に活発で、世界基準の国際感覚を日常的に涵養できます。
教育理念と3つのポリシー
東京大学医学部(医学科)では、高度な専門知と豊かな人間性をもって世界の医学・医療を先導するリーダーを育成するため、以下の3つのポリシーを定めています。
東京大学の前期課程(理科三類など)で培われた極めて高い教養と、医学・生命科学を修めるための卓越した学力を備えた人物を求めています。生命の尊厳を深く理解し、他者の苦痛を分かち合える豊かな人間性と高い倫理観を持つこと、そして既存の概念にとらわれず、未知の課題に果敢に挑戦する強い探究心と、将来的に国内外の医学界で最高峰のリーダーシップを発揮したいという大志を持つ人を重視します。
基礎医学・臨床医学・社会医学・先進医療学を有機的に融合し、生涯にわたって知を創造し続けるための高密度な一貫カリキュラムを展開しています。能動的学習(PBL)や早い段階からの先進的リサーチ体験を導入。最新のシミュレーション教育を経て、特定機能病院および厳選された関連医療機関群での高次元な診療参加型臨床実習(クリニカル・クラークシップ)を配置し、世界水準の臨床能力と論理的思考力を体系的に育成します。
医師・医学研究者として必要な卓越した専門知識、確かな診療技能、そして高潔なプロフェッショナリズムを確実に修得し、患者中心の安全で誠実な医療を提供できる能力を備えていることが求められます。多職種を牽引する優れたリーダーシップを発揮できる能力、生涯にわたり自律的に学び続け、地域社会および国際社会の健康増進や医学イノベーションに貢献する姿勢を身につけた者に学位を授与します。
東京大学ホームページ紹介
基本情報
| 住所 | 東京都文京区本郷7丁目3の1 |
|---|---|
| 初年度納入金額 | 約924,960 |
| 学納金6年間総額 | 約4,139,760 |
| 募集人数 | 一般選抜(前期) 95名
学校推薦型選抜 3名程度 |
| 偏差値 | 77.5 |
| 主な卒業後進路 | 臨床研修医 |
| 男女比 | 77:23 |
入試情報
| 出願期間 | 2026/1/26(月)~2026/2/4(木) |
|---|---|
| 試験日 | 2026/2/25(水)~27(金) |
| 合格発表日 |
第一段階合格者発表 2026/2/11(水) 合格者発表 2026/3/10(火) |
共通テスト
| 教科 | 科目 | 選択 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 国語 | 『国語』 | 必須 | 200点 |
| 地歴・公民 | 『地理総合,地理探求』『歴史総合,日本史探求』『歴史総合,世界史探求』『公共,倫理』『公共,政治・経済』 | 1科目選択 | 100点 |
| 数学 | 『数学Ⅰ,数学A』 『数学Ⅱ,数学B,数学C』 |
必須 必須 |
200点 |
| 理科 | 『物理』『化学』『生物』『地学』 | 2科目選択 | 200点 |
| 外国語 |
『英語』『ドイツ語』『フランス語』『中国語』『韓国語』 |
1科目選択 | 200点 |
| 情報 | 『情報Ⅰ』 | 必須 | 100点 |
個別テスト
| 教科 | 科目 | 選択 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 国語 | 現代の国語、言語文化、論理国語、文学国語、国語表現、古典探求 | 必須 | - |
| 数学 | 『数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』『数学A・B(数列、統計的な推測)・C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)』 | 必須 | - |
| 外国語 | 『英語(英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ・Ⅲ、論理・表現Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)』『ドイツ語』『フランス語』『中国語』 | 1科目選択 | - |
| 理科 | 『物理基礎・物理』『化学基礎・化学』『生物基礎・生物』『地学基礎・地学』 | 2科目選択 | - |
| 面接 | 個人面接 | 必須 | - |
医師国家試験 合格率
| 回数(実施年) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第120回(2026年) | 114人 | 110人 | 96.5% |
| 第119回(2025年) | 120人 | 112人 | 93.3% |
| 第118回(2024年) | 127人 | 116人 | 91.3% |
| 第117回(2023年) | 130人 | 118人 | 90.8% |
| 第116回(2022年) | 115人 | 101人 | 87.8% |
| 第115回(2021年) | 123人 | 112人 | 91.1% |
| 第114回(2020年) | 115人 | 105人 | 91.3% |
| 第113回(2019年) | 127人 | 113人 | 89.0% |
| 第112回(2018年) | 120人 | 108人 | 90.0% |
| 第111回(2017年) | 126人 | 112人 | 88.9% |
東京大学 理科三類入試 傾向と対策
【 国立・私立大学医学部の大学一覧 】
解説動画
東京大学医学部(理三)とあわせて読みたい関連記事
東京大学理科三類の受験を検討している方は、最高峰の入試特徴だけでなく、国内最難関の双璧をなす京都大学との違い、首都圏最高峰の医科歯科大との比較、卓越した論理的思考力が求められる二次試験や面接対策まであわせて確認しておくと、受験戦略の精度が上がります。
東大理科Ⅲ類、京都大学医学科、東京医科歯科大学医学科(現東京科学大学)を卒業したドクターおよび難関大学医学部を長年指導してきたプロ講師が中心となって指導を行います。
国内国公立医学部の双璧として、最難関層の受験生が必ず比較検討する大学です。東大の圧倒的な処理速度・時間との戦いを強いる出題と、京大のじっくりと深い思考力を要求する論述問題の違いを比較し、自身の学力特性に合った戦略を練る材料になります。
首都圏を代表する超難関の医療・研究拠点として、東大志望者が併願や比較の有力候補に挙げる大学です。単科医科大として独自の進化を遂げた教育体制や高度な英語リーディングを課す入試問題の方向性を整理し、合格の可能性を最大化するために活用してください。
東京大学理科三類では、二次試験の面接を通じて医師・医学研究者としての資質や倫理観、人間性が厳しく問われます。「学力検査で高得点を取れば良い」だけではなく、大学側が求める「指導的リーダー」にふさわしい誠実な対話力を磨くヒントが得られます。
東京大学の学校推薦型選抜(理科三類)を見据えるなら必読です。極めて限定された定員枠において、並外れた実績や卓越した探究心、それを証明する提出書類の完成度や面接でのアピールを、個別指導でどう合格水準まで昇華させるかの指針が得られます。
アクセス
株式会社アクト代表。PMD医学部専門予備校をはじめ、医師・歯科医師・薬剤師・看護師・心理師・獣医師向けの各専門予備校を運営。長年にわたり、医学部受験、医療系学部受験、医療系国家試験対策に携わってきました。
PMD医学部専門予備校では、従来型の大教室授業ではなく、マンツーマン指導、生成AIの実践的活用、最新のITによる学習管理を組み合わせた指導体制を重視。受験生一人ひとりの状況に応じた学習設計と、答案作成まで見据えたアウトプット中心の支援を行っています。
医学部受験においては、単に知識を教えるだけでなく、「わかる」から「解ける」へと変える指導こそが重要であるという立場から、受験情報、学習法、小論文・面接対策、推薦入試、通信制高校からの進学、海外医学部進学など幅広いテーマで発信を続けています。

