【2026年度】私立医学部の共通テスト利用入試一覧|定員・合格ライン・出願戦略を解説

2026年度版|私立医学部 共通テスト利用入試

医学部専門予備校が教える
私立医学部共通テスト利用入試のメリットと出願戦略

共通テスト利用入試は「一般選抜の保険」ではなく、得点パターンと大学ごとの方式を見極めて使う戦略的な入試方式です。2026年度の実施大学・方式・定員・合格ラインの目安を整理し、出願時の注意点を解説します。

私立医学部を目指す受験生にとって、入試方式は一般選抜だけではありません。学校推薦型選抜、総合型選抜、大学独自の一般選抜に加えて、大学入学共通テストの成績を利用できる「共通テスト利用入試」や「共通テスト併用型入試」を実施している大学もあります。

医学部の場合、共通テストの点数だけで合否が決まる大学は少なく、面接・小論文・課題作文・大学独自試験などを組み合わせて判定する方式が多い点に注意が必要です。

POINT 01
複数大学に出願できる

1回の共通テストの成績を使い、複数の私立医学部に出願できます。

POINT 02
国公立医学部志望者と相性が良い

国語・社会・情報まで含めた共通テスト対策をしている受験生は出願校を広げやすくなります。

POINT 03
少数定員の高得点勝負

募集人員は数名から十数名程度が中心です。一般選抜よりも高得点者同士の競争になりやすい方式です。

私立医学部の共通テスト利用入試とは

私立医学部の共通テスト利用入試とは、大学入学共通テストの得点を合否判定に利用する入試方式です。ただし、一般学部の共通テスト利用入試のように「共通テストの点数だけで合否が決まる」方式ばかりではありません。

医学部では、共通テストの成績に加えて、二次試験として面接・小論文・課題作文・英語読解などを課す大学が多くあります。さらに、順天堂大学や関西医科大学、産業医科大学のように、共通テストと大学独自の一般選抜を組み合わせる「共通テスト併用型」もあります。

注意:「共通テスト利用型」と「共通テスト併用型」は同じではありません。利用型は共通テスト成績を中心に判定する方式、併用型は共通テストと大学独自試験を組み合わせる方式です。出願前には必ず各大学の募集要項で、科目・配点・二次試験・定員を確認してください。

2026年度 私立医学部の共通テスト利用入試・併用型一覧

以下は、2026年度入試で共通テスト利用型・共通テスト併用型・共通テストを判定に用いる方式を設けている主な私立医学部の一覧です。定員は方式ごとの募集人員をもとに整理しています。

大学名 所在地 方式 定員 受験戦略上のポイント
東北医科薬科大学 宮城県 大学入学共通テスト利用選抜 5名 募集枠が小さく、高得点勝負になりやすい。国公立医学部志望者の併願先としても検討される。
埼玉医科大学 埼玉県 共通テスト利用選抜 10名 二次選抜まで含めて対策が必要。私立専願生でも基礎力確認として活用しやすい。
国際医療福祉大学 千葉県 共通テスト利用選抜 15名 共通テストに加えて、英語記述・小論文・面接が関係する。英語力を重視する受験生は要確認。
杏林大学 東京都 共通テスト利用選抜 25名 共通テスト利用の募集人員が比較的大きい。得点パターンとの相性を確認したい。
順天堂大学 東京都 共通テスト利用前期・後期/一般A・共通テスト利用併用 前期10名・後期5名・併用12名 難関医学部志望者が集まりやすい。利用型と併用型で対策負担が異なる。
帝京大学 東京都 共通テスト利用選抜 8名 3科目方式・5科目方式の確認が重要。私立専願生にも選択肢となるが、二次試験対策も必要。
東京医科大学 東京都 共通テスト利用選抜 9名以内 募集枠が小さい。共通テストだけでなく小論文・面接も含めた総合対策が必要。
日本医科大学 東京都 グローバル特別選抜・前期など共通テスト国語併用型 10名 英語資格要件や個別試験との併用があるため、単純な共通テスト利用型とは異なる。制度理解が重要。
北里大学 神奈川県 共通テスト利用選抜・後期 5名 後期日程の選択肢。一般選抜後の出願戦略として検討しやすいが、枠は小さい。
聖マリアンナ医科大学 神奈川県 共通テスト利用選抜 5名 小論文・面接まで含めて準備したい。出願校を増やす目的だけでなく二次対策の完成度が問われる。
東海大学 神奈川県 共通テスト利用選抜/神奈川県地域枠/静岡県地域枠 10名+地域枠5名+3名 地域枠を含めると複数の方式がある。地域枠は出願条件と卒後要件の確認が不可欠。
愛知医科大学 愛知県 共通テスト利用選抜/愛知県地域特別B方式 約15名+約5名 一般枠と地域特別枠を分けて確認する必要がある。二次は面接評価が重要。
藤田医科大学 愛知県 共通テスト利用選抜 10名 情報Ⅰを利用する点に注意。国語・英語・数学・理科・情報まで幅広い得点力が必要。
大阪医科薬科大学 大阪府 共通テスト利用選抜 10名 関西圏の難関私立医学部志望者が集まりやすい。二次試験まで見据えた準備が必要。
関西医科大学 大阪府 共通テスト利用前期・後期/一般選抜・共通テスト併用 前期12名・後期2名・併用13名 前期・後期・併用で戦略が異なる。後期は2名と極めて少数枠。
近畿大学 大阪府 共通テスト利用前期・中期・後期 前期5名・中期3名・後期2名 複数日程があるが、いずれも少数定員。前期・中期・後期で利用科目の違いを確認したい。
産業医科大学 福岡県 一般選抜A方式/C方式で共通テストを利用 A方式約60名・C方式約5名以内 一般的な私立医学部とは制度設計が異なる。卒後の進路・大学の設立目的まで理解して出願したい。
福岡大学 福岡県 共通テスト利用選抜Ⅰ型 10名 九州の私立医学部志望者にとって重要な選択肢。国語を含めた総合得点力が問われる。

※上記は2026年度入試の募集人員をもとにした整理です。地域枠・臨時定員・方式名・科目・配点は変更される可能性があるため、出願前には必ず各大学の公式募集要項で最終確認してください。

2026年度 私立医学部共通テスト利用入試の合格ラインの目安

私立医学部の共通テスト利用入試では、合格ラインの目安は非常に高くなります。主な私立医学部ではおおむね82%〜88%前後が目安となり、共通テスト利用入試は「受けやすい方式」ではなく、高得点者同士の厳しい勝負になりやすい入試です。

ただし、ここでいうボーダーは「合格可能性が50%程度に分かれるライン」であり、合格を保証する点数ではありません。医学部の共通テスト利用入試では、二次試験の面接・小論文・課題作文、大学独自試験、出願者層、科目配点によって最終結果が変わります。

PMD医学部専門予備校では、共通テスト利用入試を考える場合、単に「何%取れたか」だけで判断するのではなく、どの科目で得点できているか、配点上どの大学と相性が良いか、一般選抜との日程が重ならないかまで含めて出願校を検討することを勧めています。

88%前後

最難関レベル。順天堂大学・帝京大学など、共通テスト利用でも非常に高い得点率が必要になります。

85%前後

国際医療福祉大学・藤田医科大学などの目安。国公立医学部志望者との競争になりやすい層です。

82〜83%前後

福岡大学、埼玉医科大学、杏林大学、北里大学後期などの目安。ただし医学部では決して低い水準ではありません。

共通テスト利用入試のメリット

1. 1回の共通テストで複数の私立医学部に出願できる

共通テスト利用入試の大きなメリットは、共通テストの成績を使って複数の私立医学部に出願できる点です。一般選抜では大学ごとの出題傾向に合わせた個別対策が必要ですが、共通テスト利用入試では、共通テストの得点を軸に出願校を広げることができます。

2. 国公立医学部志望者の併願に向いている

国公立医学部を第一志望にしている受験生は、共通テスト対策をすでに進めているため、私立医学部の共通テスト利用入試と相性が良い場合があります。ただし、同じように国公立医学部志望者が多く参入するため、高得点勝負になりやすい点には注意が必要です。

3. 私立専願生にとっても基礎力の確認になる

私立医学部専願の受験生の中には、共通テストを自分には関係ないものと考える人もいます。しかし、英語・数学・理科の標準問題を正確に処理する力は、私立医学部一般選抜でも必要です。共通テスト対策を通じて、読解速度、計算ミス、知識の抜け、時間配分の弱さを確認できます。

注意点:共通テスト利用入試は「少数枠の高得点勝負」

私立医学部の共通テスト利用入試は、募集人員が多くありません。5名前後の大学も多く、一般選抜よりも少数定員の中で争うことになります。

そのため、「共通テスト利用なら受けやすい」と考えるのは危険です。むしろ、共通テストで安定して高得点を取れる受験生が集まるため、得点率の面では厳しい競争になりやすい方式です。

出願前に必ず確認したい3点
  1. 必要科目:英語・数学・理科だけでよいのか、国語・地歴公民・情報Ⅰが必要なのか。
  2. 二次試験:面接のみか、小論文・課題作文・英語読解まで課されるのか。
  3. 方式の違い:共通テスト利用型か、共通テスト併用型か。併用型では大学独自試験の対策も必要です。

九州の受験生が注意したいポイント

九州の受験生にとって、福岡大学と産業医科大学は重要な選択肢です。福岡大学医学部では共通テスト利用選抜Ⅰ型があり、募集人員は10名です。福岡大学は一般選抜でも九州の医学部受験生に人気が高いため、共通テスト利用入試を含めて早めに出願戦略を立てる必要があります。

産業医科大学は、通常の私立医学部とは性格が異なります。一般選抜A方式では共通テストと個別学力検査、小論文・面接を組み合わせ、C方式では共通テストと小論文・面接を組み合わせます。大学の設立目的、卒業後の進路、修学資金制度まで理解したうえで出願することが大切です。

PMD医学部専門予備校が考える共通テスト利用入試の使い方

PMD医学部専門予備校では、共通テスト利用入試を単なる「保険」としてではなく、医学部合格の可能性を広げるための戦略的な入試方式として考えています。

重要なのは、受験生ごとに「どの科目で勝てるのか」を見極めることです。英語が安定している受験生であれば、英語の配点やリスニング換算が有利な大学を選びやすくなります。理科が得意な受験生であれば、理科2科目を確実に得点源にする戦略が取れます。一方で、国語や社会、情報Ⅰに不安がある場合は、5教科型の方式を避ける判断も必要です。

医学部入試では、偏差値だけで志望校を決めるのではなく、入試方式、科目配点、二次試験、本人の得意不得意を総合的に見て出願校を決めることが大切です。

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共通テスト利用入試は、得点率だけで判断するのではなく、科目・配点・定員・二次試験・本人の得意不得意を組み合わせて考える必要があります。PMD医学部専門予備校では、一人ひとりの学力状況に合わせて、一般選抜・推薦入試・共通テスト利用入試を含めた受験戦略を設計します。

執筆者紹介
岩崎
岩崎陽一

株式会社アクト代表。PMD医学部専門予備校、CES医師国試予備校、CES歯科医師国試予備校、CES薬剤師国試予備校、Meg看護師国試予備校、Meg心理師国試予備校、Meg獣医師国試予備校を運営。

医学部受験、医療系国家試験、学習管理、個別指導に関する教育事業を展開し、受験生一人ひとりの状況に合わせた出願戦略・学習計画・面接小論文対策を重視している。PMD医学部専門予備校では、一般選抜、推薦入試、医学部編入、海外医学部など、多様化する医学部入試に対応した個別最適型の指導を行っている。