神戸大学医学部受験対策
偏差値・入試傾向から科目別対策まで徹底解説
大学基本情報
偏差値情報
医学部医学科(前期):67.5
共通テスト得点率:87〜91%
※河合塾・駿台調べ
学費情報(医学部)
入学料:282,000円
年間授業料:535,800円
6年間総額:約350万円
※国立大学標準額
合格状況
前期日程:92名
(一般枠)
志願者数:約300名
合格倍率:3.0倍程度
※前期日程
神戸大学医学部の特徴
神戸大学医学部は、1869年に設立された神戸病院を源流とし、150年以上の歴史と伝統を誇ります。基礎配属実習を全国に先駆けて導入し、研究医養成に力を入れているほか、海外実習(個別計画実習)や最先端医療研究など、国際的視野を持つ医療人の育成を目指しています。
アクセス
楠キャンパス:
神戸市営地下鉄「大倉山駅」から徒歩約5分
JR「神戸駅」から市バス(9・110・112系統)「大学病院前」下車
入試日程
入試区分 | 出願期間 | 試験日 | 合格発表 | 募集人数 |
---|---|---|---|---|
前期日程 | 1月下旬~2月上旬 | 2月下旬 | 3月上旬 | 約92名 |
総合型選抜 | – | – | – | 10名 |
学校推薦型(地域特別枠) | – | – | – | 10名 |
私費外国人(留)学生特別選抜 | – | – | – | 若干名 |
入試科目と配点
合格のための3つの柱
1. 共通テストで高得点確保
87%以上の得点率を目指し、全科目でバランスよく得点することが重要です。
2. 二次試験重視の配点
二次試験の配点が高く、数学・理科・英語の記述力が合否を左右します。
3. 面接試験への対策
医師としての適性を評価する面接で、論理的思考力と人間性が問われます。
保護者の皆様へ
歴史と伝統を持つ神戸大学医学部は、最先端の医学教育を提供します。特に基礎配属実習や海外実習プログラムなど、研究医養成と国際性を重視した教育が魅力です。
受験は長期戦です。お子様の健康管理とメンタルサポートを含め、家族一丸となって取り組むことが大切です。
前期日程(二次試験)
科目 | 出題範囲 | 試験時間 | 配点 |
---|---|---|---|
数学 | 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C | 120分 | 160点 |
理科 | 物理・化学・生物から2科目選択 | 120分 | 160点 |
英語 | コミュニケーション英語・論理表現 | 80分 | 160点 |
面接 | 個人面接 | – | – |
共通テスト
科目 | 配点 |
---|---|
国語 | 80点 |
数学(数ⅠA + 数ⅡBC) | 80点 |
理科(物理・化学・生物から2科目) | 80点 |
外国語(英・独・仏・中・韓から1科目) | 80点 |
地歴公民(1科目) | 40点 |
情報 | 20点 |
入試の特徴と対策ポイント
入試傾向
神戸大学医学部の数学では、理系学部の共通問題を解答します。制限時間は120分で大問が5題となっており、大問1問あたりの目安時間は24分です。全問が記述式となっており、解答だけでなく計算過程や解法なども丁寧に示すことが求められます。記述式のため答案作成にある程度時間がかかりますが、難易度や出題分野などの傾向まで踏まえると、1大問につき24分の解答時間は標準的な設定と言えるでしょう。時間配分のミスには注意が必要ですが、特に焦って解く必要はありません。
分野別の出題傾向
- 微分・積分:出題頻度が非常に高い分野。2024年は大問1・4・5、2025年も大問1・3・5で出題されており、配点割合も高め。
(頻出であるため、確実な計算力と複雑な手法への対応力が問われる) - ベクトル:出題割合が高い傾向。2024年は大問4で積分との融合問題、2025年は空間ベクトルとして大問4で出題。
(空間図形との組み合わせ問題が出題されることもあり、図形的な把握力も重要) - 数学Ⅲ:出題の中心となる分野。全体として数学Ⅲからの出題割合が高いため、重点的な学習が必要。
(ただし数学Ⅱ・Bの理解が土台となるため、基礎の徹底も欠かせない) - 数学Ⅱ・B:文系との共通問題として出題される場合もあり、確実な理解が求められる。
(特にベクトルや数列など、共通テーマに注意) - 全体として、テーマの融合や計算力が試されるバランス型の出題傾向。特定の分野だけでなく、全体的な対応力をつけておくことが重要。
出題形式
形式面では、全問が記述式です。2025年の大問2のように、証明問題が出題されることもあります。普段の学習から解答を出すだけでなく、解き方の方針を論理的に示す練習ができているかどうかが得点を左右する形式です。微分・積分という計算量が多くなりがちな分野が頻出ではありますが、神戸大学の数学は全体として制限時間が極端に厳しいわけではありません。焦って中途半端な答案を作成するよりは、丁寧に論理を示せる受験生が求められている入試傾向と言えそうです。
難易度
神戸大学数学の難易度は、概ね標準的です。難問が出題される割合は少なく、数学Ⅲまでの範囲を確実に理解し、十分な問題演習を行ってきたかどうかが得点左右します。注意点としては、極端に難しいわけではないものの、典型題には含まれない、見慣れない問題が出題される傾向があります。神戸大学の数学には小問が設定されていますので、見たことがない問題に出会った際にも、条件を丁寧に読み取ったり、小問の誘導を活かしたりしながら解き進める冷静さが必要です。
入試対策
分野別対策の重要性:
- 神戸大学の医学部受験生は、理系数学の入試対策として、まずは分野別の対策を進めましょう。
- 数学Ⅲの範囲を含めた微分・積分が頻出分野ですので、徹底した対策が必要です。
- 微分・積分は毎年のように出題され、出題頻度が高いだけでなく、1年に複数の大問が出題されることもあります。
- 苦手分野にしてしまうと大量失点になりますので、苦手な受験生は早期に克服することが必要です。
- また、神戸大学医学部に合格するには数学で高得点を取る必要があります。微分・積分は苦手を克服するだけでなく、得意分野にすることが望ましいです。
- ベクトルと積分法の融合問題など、他分野を絡めた出題も時折見られます。
- 他大学の過去問なども適宜使いながら、微分・積分の様々な問題に対応する力を磨きましょう。
小問の誘導を活かす練習:
- 形式面では、小問の誘導を活かしながら解き進める練習が役立ちます。
- 神戸大学の理系数学では、受験生があまり見たことがない設定の問題が出ることがあるためです。
- 特に医学部数学で他の受験生をリードするためには、典型題以外の問題でも得点を重ねられるようにしましょう。
- 見慣れない問題と言っても、解答が難しいいわゆる難問が多く出るわけではありません。
- 誘導を活かすなどして落ち着いて取り組めば、十分解答できる内容になっていることが多いです。
- そのため、神戸大学数学の過去問だけでなく、他大学の過去問集にも目を通してみましょう。
- 難易度分析で「標準」などとされているにもかかわらず、一般的な問題集などで見たことがない問題があれば、ぜひ挑戦してみてください。
過去問対策と答案作成:
- 神戸大学理系数学の過去問対策では、丁寧な答案を作成する練習を重ねましょう。
- また、頻出の微分・積分について、自分の得意分野かどうかによって、先に解くのか、後回しにするのかある程度イメージしておくと良いでしょう。
- 時間配分を過剰に意識する必要がありませんが、まったく手を付けない大問が残ることは避けたいです。
- すべての大問について、少なくとも部分点は確保できるよう、1問当たり20分程度を目安に解答を進めていくと良いでしょう。
- 残り時間があれば、論理を見直したり、一旦飛ばした問題を再度考えたりすることで、得点の上積みを図る戦略が有効です。
- 神戸大学の理系数学は、難易度や出題分野は標準的と言えますが、見慣れない設定の問題が出題されるというやや特殊な傾向に注意が必要です。
- 早い段階で過去問に目を通し、やや特殊な問題への対策を意識しながら医学部合格を目指していくと良いでしょう。
まとめ
- 微分、積分を中心に数学Ⅲからの出題が多い
- 全問が記述式で証明問題も出る
- 難易度は標準的だが見慣れない問題が出ることも
入試傾向
神戸大学医学部の英語は、80分の制限時間で大問4題を解く形式です。制限時間が短めの設定になっており、テキパキ解き進めることが求められます。解くのが遅くテストで制限時間が不足しがちな受験生だけでなく、1問に集中しすぎる傾向がある受験生も注意が必要です。
大問ごとの出題傾向
大問ごとの出題傾向は、大問1~大問3が長文読解、大問4が英作文となっています。ライティングよりリーディングの比率が高く、英文を効率よく読み進めていく力が必要です。1つ1つの英文を和訳するのではなく、各段落の要点を大まかにとらえながら読む習慣があると、解答時間を短縮しやすい形式です。
長文読解問題の特徴
大問1~大問3の長文読解では、記号選択問題と、論述式の問題が同じくらいの割合で出題されます。記号選択問題では、内容一致や空所補充など、前後の文脈や段落ごとの趣旨を英文から正しく読み取れているかが問われやすい傾向です。また、論述式の問題は、英文和訳と内容説明が中心となっています。いずれも英語の長文読解で定番と言える形式であり、英語力の高低がそのまま神戸大学入試の英語における得点に反映されやすいと言えるでしょう。
特殊な出題形式
神戸大学英語の長文読解では、大問3で会話文が出題されるなど、やや見慣れない形式の文章が出ることがあります。神戸大学英語の過去問対策を通じて、様々な英文に対応する練習ができているかどうかも得点を左右するポイントです。
英作文の出題
大問4の英作文は、自由英作文の形式となっています。わかりやすい英語で説明する力が求められ、幅広い英語表現が身についている受験生は有利になるでしょう。2024年はフードロス、2025年はSNSが自由英作文のテーマとなっており、身近なテーマについて普段から様々な意見を持っていると書きやすい内容です。定番の意見の中から、英文に直しやすいものを素早く選び出す力も問われます。
難易度
神戸大学英語の難易度については、標準レベルか、それよりもやや高めになっています。英語力があれば高得点を狙える一方で、英語が苦手だと大量失点するリスクもある形式です。また、長文読解問題の比率が高く、制限時間が短めなため、正解がわかるだけでなく、短時間でよい答案をまとめることが求められます。医学部受験生にふさわしい英語力を備えているかどうか、制限時間内に答案を手早くまとめる要領があるかどうかが、神戸大学英語の得点力のカギを握るでしょう。
入試対策
長文読解問題の演習:
- 神戸大学の医学部受験生は、英語の対策として長文読解問題の演習を積極的に行いましょう。
- 特に、下線部和訳や内容説明などの論述式問題への対応力を伸ばすことが大切です。
- 神戸大学英語の過去問にこだわらず、一般的な問題集や他大学の過去問も活用し、英文和訳や内容説明の練習を重ねましょう。
- 可能であれば、高校の先生や医学部専門予備校の講師などによる添削を受け、減点されにくい答案を作成するスキルを高める対策が望ましいです。
基礎力向上の対策:
- 英語に対して苦手意識がある受験生や、神戸大学英語の過去問を解いたものの長文読解で苦労した受験生は、短めの英文を正しく読み取る対策をするのも有効です。
- 神戸大学の長文読解問題は極めてオーソドックスな内容であり、単語・文法などの基礎知識を含めた英語力が得点に反映されやすいです。
- そのため、神戸大学英語のレベルが高いと感じた場合は、少しレベルを落とした長文読解問題を解き、英語力を地道にアップさせると良いでしょう。
英作文対策:
- 神戸大学英語の英作文対策としては、英検の自由英作文問題なども活用しながら、定番のテーマについては自分なりに英語で意見を述べられるように準備しておく必要があります。
- ある程度自分なりの書き方の型を決めておくと、見慣れないテーマが出された場合も、短時間で効率よく英文をまとめやすいです。
過去問対策と時間配分:
- 神戸大学英語の過去問対策では、会話文読解や自由英作文に対応する英語力が備わっているかを確認しましょう。
- 会話文読解については、通常の長文読解問題とは切り離して演習を重ねるのも1つの方法となります。
- これまで会話文形式の長文読解問題を解いた経験が少ない受験生は、神戸大学英語の入試対策として集中的なトレーニングをすると良いでしょう。
- また、大問1題当たりの解答時間の目安が20分と短いため、短時間でテキパキ解き進める対策も重要です。
- どの大問から解くかの解答順序を決めるだけでなく、大問ごとの解答時間の目安を決めておきましょう。
- 自由英作文の書き方をマスターし、定型文をうまく利用できるようになれば、自由英作文の大問4は15分程度で仕上げ、長文読解にかけられる時間を少しでも長くすることが望まれます。
- 神戸大学英語ではいずれの大問にもある程度時間のかかる論述問題がありますので、時間配分を適切に行い、時間不足による失点をなくすことが大切です。
まとめ
- 長文読解問題の比率が高め
- 大問4題で制限時間は80分とやや短い
- 会話文読解、自由英作文も頻出
入試傾向
神戸大学医学部の物理は、制限時間の目安が60分です。医学部専用問題ではなく、理系学部全体の共通問題が出題されます。理科2科目を120分で解答する形式で、もう1科目の解答時間によって多少前後しても構いません。物理はどちらかと言えば解答に時間がかかる形式になっており、無理に解答時間を短縮するよりは、目安の60分すべてを使って得点を積み重ねる意識を持つと良いでしょう。
出題形式
神戸大学物理の大問数は3題です。全問で計算過程や解法なども含めた記述が求められます。大問数が少なく、小問数も標準的ですが、解法を示すのに時間を要する点に注意が必要です。物理の学習において、普段から解法を書く習慣をつけている受験生は有利になるでしょう。図や式を書くだけでなく、考え方の方針を日本語でわかりやすく示すなど、答案作成力も求められます。また、計算問題だけでなく、作図問題が1問程度出題されることもあります。
出題分野
出題分野の傾向は、力学、電磁気が頻出分野です。2024年、2025年とも力学、電磁気の大問が1題ずつ出題されており、基本的には毎年出題されます。大問3については、年度によって出題される分野が異なります。出題頻度が高い傾向があるのは、波動、熱力学、原子の分野です。2024年、2025年は連続して大問3で波動からの出題が見られたように、大問3の出題分野が前年と同じ年度もあります。全体として、神戸大学の物理は出題分野に明確な傾向があると言えるでしょう。ただし、他大学の物理でも力学、電磁気が頻出で、それらに次いで熱力学が出やすい傾向の入試は多く、志望校が明確に定まっていない受験生も早めから神戸大学を意識した物理対策を進めやすいです。
難易度
神戸大学物理の難易度は、標準~やや難しめになっています。標準問題が出題の中心ですが、小問数が少ないため誘導が省略され、後半の小問が難しいと感じる受験生が出るためです。標準問題について、問題集などで細かな誘導を活かしながら解くだけでなく、誘導がなくても最終問題の解答に至る力をつけておくことが求められます。特に、神戸大学医学部に合格するためには、物理でも高得点を確保したいところです。難問・奇問が多く出るわけではありませんが、標準問題について高いレベルで理解できているかどうかが、高得点のカギになります。
入試対策
標準問題の反復演習:
- 神戸大学物理の入試対策としては、標準問題を繰り返し解く対策が有効です。
- まずは頻出分野である力学、電磁気について典型題を確実に解けるようにしましょう。
- 波動、熱力学といった、年度によって大問3で出題される分野についても、基礎~標準レベルの問題演習を徹底し、確実に解ききれるようにしてください。
- 特に医学部受験生は神戸大学物理で高得点勝負になりやすいので、標準レベルまでの問題における失点は避けたいところです。
解答過程を示す練習:
- 分野別に問題演習を行う際は、神戸大学物理の特徴である解答過程を示す練習もしてください。
- 正解した問題についても解説と自分の答案を比較し、どのような書き方をすればより論理が明確に伝わるのか、どの説明は省略すると解答時間の短縮につながるのかなどを確認することが大切です。
- 答案を改善する方法がわからない場合は、高校の先生や医学部専門予備校の講師などに答案を見せて、添削指導を受けるのもレベルアップにつながります。
誘導なしで解く力の養成:
- また、神戸大学物理では一部の誘導が省略される傾向があり、誘導を利用しなくても問題を解き進める力をつける必要があります。
- 具体的な対策方法としては、誘導形式になっている大問の最後の小問だけを見て、そこに至るまでの誘導の流れをイメージする対策が有効です。
- いきなり最後の小問を解くのは難しいと思いますので、まずは標準レベルの典型題について誘導ありで解けるようにしてから、反復学習の際に小問を省いても解法の流れをイメージできるかを確認すると良いでしょう。
過去問対策と時間配分:
- 神戸大学物理の過去問対策では、各大問を20分で解ききる練習を重ねましょう。
- 誘導が省略されている大問で行き詰まった場合は、いったん飛ばして他の大問を解き進めるなど時間配分の練習も大切です。
- また、神戸大学の入試は理科2科目を120分で解答する形式なので、理科のもう1科目の解答にかかる時間も踏まえながら、物理に書けられる時間を考えていくと良いでしょう。
- 物理が一番解答に時間がかかりやすいので、化学や生物でできるだけ解答時間を短縮し、余った時間を物理に回す練習をしてください。
答案の確認と分析:
- また、時間を計って答案作成をしっかり行うことに加えて、採点や解き直しの際に答案を丁寧に確認することが特に大切です。
- 一見すると正解になりそうな答案でも、重要な式や説明が抜けていることも考えられます。
- 添削指導を受けるなどして他者の目を入れるのが最善の対策ですが、自分で過去問対策をする場合も丁寧な採点と分析が重要です。
まとめ
- 全問で解答過程を示す必要あり
- 力学、電磁気が頻出
- 大問数・小問数は少なめだが時間は厳しい
入試傾向
神戸大学医学部の化学は、理系共通問題の理科2科目を120分で解答する形式となっています。1科目あたりの目安時間は60分で、テキパキ解き進めることが求められます。
出題分野
神戸大学化学の大問数は4題で、各分野からバランスよく出題される傾向があります。理論化学、無機化学、有機化学、高分子化合物の分野から1大問ずつ出題されるのが一般的です。苦手分野を作らず、高校化学の全分野の内容を確実に理解しているかどうかが問われます。
出題形式
出題形式については、用語や化学式を解答する問題が中心です。計算問題も含まれていますが、それほど割合が高いわけではありません。神戸大学化学は1大問当たりの制限時間の目安が15分と短いですが、大量の計算作業が要求されるわけではない点は、安心材料と言えるでしょう。
論述問題・作図問題
論述問題や作図問題については、出題される年度と出題されない年度があります。2024年は論述、作図ともに出題がなく、2025年は論述、作図が1問ずつ出ました。計算過程を示す問題が出る年もあり、記述量は年度によって差があるのが神戸大学化学の傾向です。ただし、形式や分量の変更があるといっても大問の一部にとどまりますので、極端に意識するよりは、化学の学力自体が十分に身についているかが問われる傾向が強いと考えてください。
難易度
神戸大学化学の難易度は、概ね標準的と言えます。計算問題などでやや解きにくい小問が含まれることはありますが、標準レベルの知識が身についている受験生は安定して得点を積み重ねやすいレベルです。医学部受験生の中で、神戸大学の化学で高得点を狙いたい場合も、難問を多く解けるようにするというよりは、標準問題の正答率を100%に近づけることが大切になります。
全体として、形式面、出題分野の面などで偏りは少なく、神戸大学化学の入試では高校化学の学力がそのまま得点に反映されやすいと言えるでしょう。基礎~標準レベルの知識を丁寧に整理し、典型題を中心に十分な問題演習を行ってきた受験生は、自信をもって神戸大学化学に取り組みやすいです。制限時間がやや短めなので、難易度が高めの小問にとらわれ、解き残しが出る事態は避けましょう。
入試対策
苦手分野の克服:
- 神戸大学医学部の受験生は、化学の入試対策として苦手分野をなくすことが大切です。
- 理論化学、無機化学、有機化学の3分野について、どれか1つでも苦手意識がある場合は、教科書で知識を整理したり、基礎~標準レベルの問題演習を繰り返したりして、苦手をなくしておきましょう。
- 各分野で自分がどの程度の学力かがわかりづらい場合は、高校の先生や医学部専門予備校の講師に相談したり、一般的な記述模試の化学を受験したりして学力レベルを知ることができます。
単元別の問題演習:
- また、分野別の対策だけでなく、単元別に問題演習を徹底するのも有効な対策方法です。
- 神戸大学化学は出題分野や出題単元の偏りが小さいことから、高校化学の単元を1つ1つ丁寧に学習し、苦手をなくし、得意を増やしていく地道な対策が役立ちます。
- 自分が取り組みやすい分野からで構いませんので、自信をもって得意と言える単元を増やしていきましょう。
典型題の反復演習:
- 形式や難易度の点では、神戸大学化学の入試対策としては典型題の反復演習が効果的です。
- 難問・奇問の出題割合はかなり低く、標準レベルの典型題で取りこぼしをなくすことが高得点への近道となります。
- 典型題については正解にたどり着くだけでなく、計算問題などでミスなく短時間で作業を進められているかどうか、解法も丁寧にチェックすると良いでしょう。
- 正解した問題についても解説を読み、作業手順が最善かどうか、関連する知識も身についているかどうかを確認してください。
過去問対策と時間配分:
- 神戸大学化学の過去問対策では、知識・理解の抜けがないかを確認してください。
- 間違えた問題については、その問題を理解するだけでなく、同じ分野・単元の学習が十分かどうかを見直しましょう。失点が目立つ単元があれば、集中的に対策を行う必要があります。
- また、各大問への時間配分を事前に決めておくことも大切です。
- 神戸大学の化学は60分で大問4題を解答するのが目安ですので、1大問当たりの時間は15分となります。
- 用語記述問題など解き残しがあるともったいない形式の小問が多くありますので、時間不足に陥らないよう、1大問当たり12分程度での解答を目指しましょう。
解答戦略:
- 神戸大学化学の過去問対策の際には、上記の「1大問当たり12分」を焦らず実現できるレベルを目指してください。
- 標準レベルの出題が多いため、焦ってミスをすると他の受験生にリードされてしまいます。
- また、12分に絶対こだわるのではなく、複雑な計算問題が含まれる大問には15分程度かけたり、その小問を後回しにして、余った10分程度の時間を使って得点の上積みを図ったりする戦略が望ましいです。
まとめ
- 各分野からバランスよく出題される
- 論述問題の出題は少ない傾向
- 医学部受験生は標準問題の得点率を100%に近づけたい
入試傾向
神戸大学医学部の生物は、理科2科目を120分で解答する形式です。生物の解答時間の目安は120分÷2=60分と考えておき、化学や物理の計算問題などで時間がかかると感じる場合は、50分程度での解答を目指しても良いでしょう。化学や物理と同様、医学部専用問題ではなく、理系学部の共通問題となっています。
出題形式
神戸大学生物の大問数は4題です。小問数は標準的ですが、論述問題の割合が高い傾向があり、短時間で要点をわかりやすい日本語でまとめる能力が問われます。論述問題を書くのに手間取ると、生物の制限時間の目安である60分で解答を終えることが難しくなる点に注意が必要です。一方、論述を効率よく解き進めることができれば、解答時間を短縮することができます。生物の得意・不得意だけでなく、論述問題の得意・不得意が得点を左右しやすい傾向です。
出題分野
出題分野については、遺伝や進化に関する出題がやや多い傾向があります。2024年は大問2が遺伝子、大問4が進化に関する出題でした。遺伝については2025年の大問3でも問われています。全体としては、神戸大学の生物は幅広い分野から出題される傾向です。生物で高得点を狙いたい医学部受験生は、苦手分野を作らないことが大切になります。また、「生物」だけなく「生物基礎」の範囲から出題される年もあるので、対策を怠らないようにしてください。
難易度
神戸大学生物の難易度については、基礎~標準レベルの出題が中心です。難問・奇問が出題されることは少なく、生物に関する知識・理解の深さというよりは、知識をうまく表現する力が問われやすくなっています。論述問題では100字前後など字数が多めの小問もあり、制限時間内で効率よく論述をまとめることができるかが、得点を大きく左右する傾向です。また、論述問題以外では基本的な用語問題が複数出ます。教科書レベルの基礎知識に抜けを作らず、取りこぼしなく得点を積み重ねることも医学部合格を目指す上で大切になります。
全体として、基礎~標準レベルの知識を、全分野について確実に定着させられているかが神戸大学生物の入試で問われる力です。理解している内容を、限られた時間内で適切に表現できるよう、曖昧な理解ではなく、人に説明できるレベルの深い理解をしている受験生が高得点を取りやすい傾向になっています。
入試対策
論述問題対策:
- 神戸大学医学部に合格するには、生物の入試対策として論述問題のトレーニングを重ねておきましょう。
- 各大問で論述問題が複数出題されることが多く、生物で高得点を取るには避けて通れない問題です。
- また、論述問題の正答率を高めて得点を積み重ねるだけでなく、より短時間で論述をまとめ上げる対策を行い、制限時間が不足しないようにしてください。
- 理科で高得点を狙いたい医学部受験生は、生物の解答時間を目安の60分以内とするだけでなく、さらに短縮することで物理や化学に時間を回すことも考えましょう。
分野別対策:
- 分野別の対策では、全分野をバランスよく学習し、苦手分野をなくしておくことが最も重要です。
- 神戸大学の生物は出題内容というよりは、論述が多く、問題文が長めである点などの出題形式が受験生を悩ませることになります。
- 苦手分野をなくし、まずは生物の知識・理解の点でつまずくことがないようにすべきです。
- 優先的に対策すべき分野をあえて挙げるとすれば、出題頻度が高い傾向のある遺伝分野の対策を進めましょう。
- 他の分野と同様に用語記述や論述問題への対応力を高めると同時に、計算問題についても演習を重ねておきましょう。
過去問対策:
- 神戸大学生物の過去問対策では、間違えた問題の見直しを特に丁寧に行い、理解に不安がある単元が見つかればすぐに教科書の再確認や類題演習の徹底をしてください。
- 基本的には、苦手分野がある程度なくなったと感じるレベルまで生物の学習が進んだ段階で、過去問対策を進めていくと良いでしょう。
- ただし、論述問題の難易度や、長めの問題文への対処法についてイメージしたい場合は、早い段階で一度、神戸大学生物の過去問を解いてみるのも1つの方法です。
論述問題の徹底対策:
- 過去問対策を進め方として、論述問題の対策を徹底的に行い、字数に合わせた答案をテキパキ作成する方法が有効です。
- 論述問題だけを取り出して、字数に応じて1問当たり1~3分程度で正解できるような形式別の神戸大学生物対策を繰り返すと良いでしょう。
- 論述問題については、学校や予備校の先生などに添削してもらうことができれば、学習効果がさらに高まります。
時間配分の練習:
- また、理科全体での得点率を高めるため、生物の解答時間を目安の60分より短縮する対策も行えると良いでしょう。
- 物理は特に解答時間が長くかかりやすいため、物理と生物を選択する受験生は、理科2科目で120分の試験時間を、生物50分+物理70分などにすることを目指してください。
- 過去問対策に慣れてきたら、生物単独ではなく、理科2科目をセットで解く練習をすると、時間配分の効果的なトレーニングになります。
まとめ
- 論述問題の割合が高い
- 出題分野の偏りは少なめの傾向
- 物理や化学に解答時間を回せると理想的
面接形式:
個人面接で、面接官複数名と受験生1名で行われます。
主な質問内容
- 医学部志望動機・医師を目指す理由
- 神戸大学を選んだ理由
- 理想の医師像
- 高校時代の活動・部活動
- 最近の医療ニュースについて
- 将来の専門分野への興味
対策のポイント
- 志望動機を明確に説明できるようにする
- 医療に関する基本的な知識を身につける
- 論理的に自分の考えを伝える練習をする
- 神戸大学医学部の特色を理解しておく
過去の合格実績と出題傾向分析
合格者の特徴
合格最低点目安
前期:約65-70%
共通テスト:約87-91%
※年度により変動あり
主な出身高校
・灘高校
・甲陽学院高校
・神戸高校
・長田高校
・全国の進学校
入試倍率
前期日程:約3.0倍
総合型選抜:約10倍
※難関レベル
合格者の特徴
・二次試験での高得点が必須
・記述力の高さ
・研究医志向の学生が多い
・関西圏出身者が多い
よくある質問(Q&A)
二次試験は数学・理科・英語で、すべての科目でバランスよく高得点を取る必要があります:
- 数学:120分で160点、記述力重視
- 理科:2科目120分で160点、時間配分が重要
- 英語:80分で160点、読解と英作文
苦手科目を作らないことが合格への近道です。
神戸大学医学部の面接は個人面接形式です:
- 約15分の個人面接
- 複数の面接官による評価
- 医師としての適性を重視
合格までのロードマップ
学年別対策スケジュール
高校1・2年生
- 基礎学力の完全定着
- 英語・数学の先取り学習
- 理科2科目の基礎固め
- 医療への興味・関心を深める
高校3年生春~夏
- 応用問題演習の開始
- 理科の実戦演習強化
- 記述力の徹底強化
- 模試での実力確認
高校3年生秋~冬
- 過去問演習の集中実施
- 時間配分の最適化
- 面接対策の本格化
- 共通テスト対策の仕上げ
直前対策
- 解答戦略の最終確認
- メンタルコンディション調整
- 体調管理の徹底
- 神戸での宿泊手配
最後に – 受験生・保護者の皆様へ
神戸大学医学部合格への道筋
神戸大学医学部は、150年以上の歴史と伝統を持ち、最先端の医学教育を提供しています。基礎配属実習や海外実習プログラムなど、研究医養成と国際性を重視した教育でグローバルな視野を持つ医療人を育成しています。
高い学力と医師としての使命感、そして研究への情熱を持つ皆様の挑戦を心から応援しています。