防衛医科大学校の一次試験合格者が発表されました。
(二次試験対策のまとめ)

 

12月3日に防衛医科大学校の一次試験合格者が発表され、福岡県からは92人、佐賀県からは5人、長崎県からは10人、熊本県からは13人、大分県からは3人、宮崎県からは9人、鹿児島県からは19人、沖縄県からは9人の合格者が出ていました。

 

防衛医科大学校とは?

自衛隊の医官を要請する目的に創設された教育機関で、文部科学省が所管する大学とは異なり、防衛省所管となっています。学生は特別職国家公務員として給料をもらいながら勉強を続け、医師国家試験合格後はその対価として、9年間に渡って指定の施設に勤務しなければなりません

 

防衛医科大学校の合格発表を取り上げる理由

防衛医科大学校の一次試験は毎年10月末から11月初旬に行われ、受験料が無料であることと、合格者のレベルが東大合格者のレベルにほぼ等しいことから、実力を占う指標として各進学校が受験を強く推奨しています。従って、かなりざっくりとではありますが、この一次試験合格者数がその年の各県の上位成績者数を反映することになります。

 

一次試験はどのように行われる?

来年受験する方のためにも簡単にまとめておくと、試験は択一式と記述式の両方が行われます。択一式は90分で国語、数学、英語の三科目をまとめて解答し、その後、国語、英語、理科、数学の記述式を受験することになります。択一式は制限時間が非常に厳しく、判断能力が問われているのかなという印象がある一方、記述式は一般的な設問です。択一式での得点が悪いと記述式が採点してもらえないということには注意が必要です。

 

二次試験はどのように対策する?

二次試験では面接、小論文、身体検査が行われます。

面接では、①防衛医大のイメージはどうか②なぜ医師を志したか③合格したら入学するか④他にはどこを受験する予定か⑤自衛隊は何をする部隊か⑥医官という職について何を知っているかなどを聞かれます。重要な点としては、全ての質問に正直に答えるべきだということです。特に③ですが、私は「命に関わりうる選択なので、両親と話し合って決めます」と思ったとおりに答えたので特に問題はありませんでしたが、即答で「入学します」と答えた人には追加質問が多かったと聞いています。また、現役生と浪人生では質問が違ったという話も会場で聞きました。本当かどうかについては確認出来ていません。

小論文は特に特徴のない通常の小論文です。医療ネタを覚えて、小論文を書くことに慣れておけば大丈夫だと思います。

身体検査は学校検診のようなものと思ってもらえればいいです。身体検査の合格基準を満たさない項目が1つあっただけで不合格ということはありません。個人的に思い出に残っている検査は、パンツ一丁になって体操をさせられたことです(おそらく整形外科的、神経的疾患がないかを確認するためのものだと思います。)。

 

最後に

腕試し的な受験者が多いことから、防衛医大の二次試験受験率はあまり高くありません。それが理由かは分かりませんが、防衛医大の一次合格者は二次も通ると考えている人が多いです。(当然ですが、そのようなことはありませんので、注意してください。)一次試験、二次試験の両方が加味されて最終的な合格が決まると思われますので、二次試験も受験する場合は一次試験の出来に関わらず、妥協無く頑張るように心がけてください。

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