第4回 ハンガリー医学部の入試本番で感じたこと
第4回
ハンガリー医学部の入試本番で感じたこと
試験当日の流れとその時の気持ち
第3回では、英語・理科・面接に向けてどのように準備してきたかを書きました。今回は、その準備を経て実際に受けた本番について、できるだけそのままの感覚で書いていきます。
受験会場は、東京・新宿区にあるハンガリー医科大学事務局でした。
事前に情報は集めていましたが、実際の流れや空気感までは分からず、会場に向かう段階から緊張していたのを覚えています。
会場に着くと、まず受験生は部屋に通されて待機します。
この時点で、英語試験免除者と非免除者で席が分かれていました。
私は出願時にIELTSの基準スコアを満たしていたため、英語試験は免除でした。
この免除があるかどうかで、当日の負担は大きく変わると感じました。
もし免除がなければ、理科の試験に加えてさらに2時間の英語試験があるため、かなり消耗していたと思います。
最初に行われたのは、
理科系2科目の筆記試験でした。
生物・化学・物理の中から2科目を選択し、45分で解く形式です。私は生物と化学を選択しました。
問題の印象としては、単純な暗記ではなく、理解しているかどうかが問われる内容でした。
知識があれば解けるというより、その知識をどう使うかが見られている感覚です。
第3回で書いた通り、「理解して説明できる状態」にすることを意識してきましたが、その方向性自体は間違っていなかったと感じました。
一方で、本番特有の焦りはやはりありました。
時間制限の中で解いていると、普段なら気にならない部分で迷ったり、判断に時間を使ってしまう場面もありました。
加えて、海外の大学で作成された英語の問題を日本語に翻訳して出題されているため、日本の演習問題では見慣れない形式の問題に戸惑うこともありました。
特に、優先順位を下げていた分野が出てくると、その場でどう処理するかの判断を求められます。
このあたりは、事前にどこまで広くカバーしておくかの重要性を実感した部分でした。
筆記試験が終わると、英語試験免除者は一度退出し、結果を待つことになります。
私は下のカフェに移動し、指定された時間まで面接の練習をしながら過ごしていました。この時間は、ただ待つだけでは落ち着かなかったからです。
筆記試験が終わったことで一度は区切りがついたものの、次はすぐ面接が控えています。まだできることがあるなら少しでも準備しておきたい、そんな気持ちで、想定していた質問や志望理由を頭の中で整理し直していました。
その後、筆記審査の合格発表があり、通過者はそのまま面接審査へ進みます。
面接室に入ると、受験生1人に対して面接官3人という体制でした。
そのうち2名が日本語、1名が外国人で、英語の面接が行われます。
時間としては約15分程度でした。
まず日本語の面接では、志望動機や留学への意気込み、継続してやっていけるかという点について問われました。
内容自体は想定していた範囲でしたが、本番になるとやはり緊張します。
事前に準備していたつもりでも、言葉の選び方や話す順番が一瞬飛びそうになる感覚はありました。
模擬面接をしていたことで大きく崩れることはありませんでしたが、「伝えること」の難しさは改めて感じました。
そして英語面接です。ここが一番印象に残っています。
外国人の面接官からは、出願書の内容に関する質問に加えて、理科に関する内容も問われました。
具体的には、「赤血球の働きについて知っていることを話して」といった質問です。
この瞬間、頭が真っ白になりました。
志望理由や日常的な受け答えはある程度準備していましたが、理科の内容を英語で問われるところまでは想定が甘かったです。
日本語であれば答えられる内容でも、英語になると一気に難易度が上がります。
まず質問を正確に聞き取って理解する必要がある。
その上で、知っている内容を英語に変換して説明しなければならない。
このプロセスがその場ではうまく回らず、焦りが一気に出ました。
筆記試験を通過して少し安心していた分、そのギャップも大きかったです。
あの場面が、当日の中で一番焦った瞬間でした。
面接が終わると、その日は解散となり、結果は1週間以内に書面で届くと説明されました。
ただ、終わった直後の感覚としては、正直あまり自信がありませんでした。
筆記は通過していたものの、英語面接でうまく答えられなかった感覚が強く残っていたからです。
結果を待つ1週間は、かなり長く感じました。
「受かっていてほしい」という気持ちはありつつも、どこかで落ちている前提で考えていた部分もありました。
もしダメだった場合に備えて、次の受験に向けて気持ちを切り替えようとすら思っていました。
それだけに、合格通知が届いたときは本当に安堵しました。
予備コースではありましたが、国立4大学すべてから合格を頂けたことは、自分にとって大きな意味がありました。
本番を通して強く感じたのは、「想定外は必ず起きる」ということです。
どれだけ準備していても、すべてが思い通りに進むわけではありません。
特に情報が少ない受験では、その傾向はより強くなります。
だからこそ大切なのは、完璧に備えることよりも、多少のズレがあっても崩れすぎない状態を作っておくことだと思います。
そしてもう一つ、英語面接については「話せるか」だけでなく、「理解して返せるか」まで含めて準備しておく必要があると感じました。
次回は、
「ハンガリー医学部に合格して振り返ること」として、
受験を終えた今だからこそ分かることや、もっと早く知っておきたかったことについて書いていきます。

