兵庫医科大学医学部│生物の傾向と対策

兵庫医科大学医学部の傾向と対策(生物)を、年度ごとに掲載しております。過去から遡って確認する事により、より良い傾向を掴み対策を立てることが可能です。

 

※難易度・スピードの☆印は5段階評価になります。

2020年度入試

科目 生物 解答時間 一般試験Aは2科目120分。一般試験Bは1科目60分。
典型問題と出やすい問題を素早く片付けることが重要。 遺伝情報、体内環境、動物の反応
難易度 ☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 総合 カタラーゼの問題。血液成分の問題。肝臓の働きの問題。四倍体の問題。細胞内共生説の問題。示準化石の問題。掃除機間の問題。緑藻類の問題。体液循環の問題。バクテリオファージの問題。自然浄化の問題。キーストーン種の問題。森林限界の問題。中枢神経系の問題。だ腺染色体の問題。植物細胞の問題。近遠調節の問題。工業暗化の問題。筋収縮の問題。 選択 やや易
2 生殖・発生 ヒトの受精と発生の問題。 論述 標準
3 代謝 呼吸における各基質の分解課程の問題。 論述 やや易
4 遺伝情報 遺伝情報の発現と突然変異の問題。 計算、論述 やや易
5 体内環境 ABO式血液型の問題。 論述 やや易

傾向と対策

2019年よりやや難化した。

2018年以降すべて選べという選択問題がなくなり、問題自体の難易度は下がっている。また、同じく2018年以降問題数が14題になっていたが、2020年ではかつての20題に戻り、記述が多く、わかるところを手早く回答していかないと時間が足らなくなりやすいことに変わりはない。医学部的な、遺伝情報、体内環境、動物の反応からの出題がやや多い一方で、小問集合があることから広く知識を問われるため、抜けの無い学習をしたい。

知識問題が多いが、考察問題もあり、手早く多くの論述をこなさないといけない。そのためには典型問題と、医学部的な出題頻度が高い問題をいかに正確に早く終わらせるかが勝負となる。論述は典型的なものが多いので、きちんと対策を取れば取りやすいが、ただ単にとれるだけでなく、繰り返すが早く回答することが重要である。2020年は最長で90字だったが、過去には200字ほどの論述問題も出題されている。

加えて、学習の深度としては遺伝情報と進化・系統はやや深く学ぶ必要があり、集団遺伝は必須なので必ず解けるようにすること。


2019年度入試

科目 生物 解答時間 一般試験Aは2科目120分。一般試験Bは1科目60分。
典型問題と出やすい問題を素早く片付けることが重要。 遺伝情報、体内環境、動物の反応
難易度 ☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 総合 自律神経の問題。ウニ胚の問題。共生の問題。ウイルスの問題。血球の問題。内分泌系の問題。バイオームの問題。酸素の増加の問題。気孔の問題。反射の問題。ゲノムの問題。伴性遺伝の問題。シアノバクテリアの問題。光合成速度の問題。 選択 やや易
2 生殖・発生 ムラサキツユクサの減数分裂の問題。 論述 やや易
3 代謝 光合成のしくみの問題。 論述 標準
4 遺伝情報 遺伝情報と塩基配列の決定問題。 計算、論述 標準
5 進化・系統 進化論と進化の証拠の問題。 論述 やや易
6 進化・系統 常染色体と遺伝子頻度の問題。 計算 やや易

傾向と対策

2018年以降すべて選べという選択問題がなくなり、問題自体の難易度は下がっている。一方で記述が多く、わかるところを手早く回答していかないと時間が足らなくなりやすいことに変わりはない。医学部的な、遺伝情報、体内環境、動物の反応からの出題がやや多い一方で、小問集合があることから広く知識を問われるため、抜けの無い学習をしたい。

知識問題が多いが、考察問題もあり、手早く多くの論述をこなさないといけない。そのためには典型問題と、医学部的な出題頻度が高い問題をいかに正確に早く終わらせるかが勝負となる。論述は典型的なものが多いので、きちんと対策を取れば取りやすいが、ただ単にとれるだけでなく、繰り返すが早く回答することが重要である。

加えて、学習の深度としては遺伝情報と進化・系統はやや深く学ぶ必要があり、集団遺伝は必須なので必ず解けるようにすること。


2018年度入試

科目 生物 解答時間 120分 (2科目)
様々な分野から医学に絡めた出題があり、記述も多い。 遺伝 進化
難易度 ☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 総合 全体的に知識を問う総合問題。顕微鏡の使い方から研究の歴史、動物の分類など幅広く問われる。あてはまるものをすべて選べ、というものもあり、やや難しい 選択肢 やや難
2 遺伝子 血友病をテーマに遺伝子の構造と機能を問う問題。与えられた情報をもとにアミノ酸配列を答えさせたり、ある遺伝子変異を持つ人が血友病を発症した理由を75字で答えさせるなど、論理的思考力が問われる。 空欄補充、記述 やや難
3 電気生理 静止膜電位についての標準的な問題。選択肢が5題であるが、教科書レベルの基本的な知識で十分。 選択肢 やや易
4 生態 モンシロチョウの推定個体数を標識再捕法により答えさせ、さらに標識再捕法の成り立つ条件について120字の記述を求める。決して難しい問題ではないが、この分野は苦手とする受験生もいるためやや難しいか。 記述 標準
5 生態 環境収容力についての問題。教科書通りの知識と簡単な計算が出来れば完答できる。 空欄補充 やや易
6 生理 聴覚と平衡覚の2つの特殊感覚器について解剖と生理を問う。聴覚中枢の位置や平衡器官の互いの位置関係など、教科書レベルの問題が多い。あぶみ骨からの距離と波長による基底膜の振幅に関する論述はやや難しいか。 空欄補充、選択肢、記述 やや難

傾向と対策

例年、動物・生態分野からの出題が多いが、今年も同様の傾向であった。遺伝子から生理学まで多様な分野から出題される。問題の難易度自体はそれほど高くないため、特定の分野に偏ることなく幅広い学習が必要となる。また、一科目にかけられる時間を60分とすると問題数は多めで、スピードを意識した対策を。

2017年度入試

科目 生物 解答時間 120分 2科目
動物分野を中心に高度な知識を問う問題が多く記述も出題。 遺伝 進化
難易度 ☆☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 総合 全体的に知識を問う。1つ選ぶ問題と複数選ぶ問題があり、中には医学に関連した高度な知識を問うような問題が散見されるが、顕微鏡の操作から、動物の進化と幅広い分野から出題。 選択 4
2 生殖・発生 アポトーシスとその働き60字の記述が2問あり、移植片からわかる発生におけるアポトーシスの誘導と、ウイルス感染におけるアポトーシスの意義について。 記述 3
3 遺伝 ウシの斑紋の遺伝の問題。子ウシの形質と親の遺伝型と形質から子ウシの性別を考察。根拠を簡潔に述べる。 記述 2
4 進化 分子時計についての問題。ヘモグロビンα鎖の異なるアミノ酸の個数から進化上分岐してからの年月を推定。 計算 2
5 遺伝 一塩基多型についての問題。SNPの医療への応用について尋ねる120字の記述である。 論述 3
6 遺伝 PCR法についての問題。増幅作業を1,2またはnサイクルを重ねるごとのDNAの長さごとの数を問う。 論述 4
7 遺伝 真核生物のDNA複製の仕組みについての問題。60字の記述が3問ある。DNA断片の複製方向の違い、テロメアに関連したDNAの老化、DNAの複製の失敗時の機構についての問題。 論述 3

傾向と対策

動物分野を中心に出題される。問1は総合の選択問題でありあてはまるものをすべて選べという問題形式が中心である。他の問題は記述、計算が出るが、記述はできるだけ短時間で論理的に要点を述べる能力を要するうえ、文字数が近年多くなっている。知識問題、計算問題を中心に対策し、過去問で時間感覚を身に付けるのがよい。

2016年度入試

科目 解答時間
難易度 ☆☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度

傾向と対策


2015年度入試

科目 生物 解答時間 2科目120分
難易度 ☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 総合問題 記述式 標準
2 減数分裂 記述式 やや易
3 細胞の構造 記述式 標準
4 好気呼吸、アルコール発酵、乳酸発酵 記述式 やや難
5 ハーディー・ワインベルクの法則 記述式 やや難
6 DNAの半保存的複製 記述式 標準
7 進化 記述式 やや難

傾向と対策

様々な分野から幅広く出題されるので、教科書などで正確な知識を身に付けておくこと。計算問題や論述問題にも対応できるよう、しっかりとした対策を立てておくようにする。

2014年度入試

傾向と対策

論述問題が増加。対策をしっかりと

ここ2年は例年に比べ大問の数が増加傾向にある。出題範囲は全範囲にわたるが動物の反応、タンパク質と生物体、遺伝、分類・進化からの出題が多い。

問題は標準的な内容が中心であるが、教科書に載っていないような問題も出題されているので、図説を活用しながらいろいろな生物や医学に関わるような知識も持っておくと良い。教科書や図説での知識の確認に加え、医学部向けの問題集でやや難しい問題も解けるようにしておくこと。

空所補充問題、論述問題と記述が多いので、生物用語の意味、使い方を深く理解し、まとめることで記述対策をしっかりととっておくことが必要である。