琉球大学医学部の受験情報│入試問題の傾向と対策

琉球大学医学部概略
琉球大学医学部は、1979(昭和54)年に、沖縄県における医療の確保と医学の振興を目的として創立されました。日本で唯一、米軍統治下を経て設立された国立大学医学部という独自の歴史を持ち、亜熱帯地方かつ多くの離島を抱える沖縄の地理的特性を活かした教育・研究・診療を展開しています。
医学部の拠点である上原キャンパス(西原町)には、特定機能病院である「琉球大学病院」が併設されています。同院は県内唯一の高度医療拠点として、離島医療の後方支援や高度救急医療、がん治療などを担っています。現在、2025年1月の開院を目指し、宜野湾市・普天間飛行場返還跡地へのキャンパス移転・病院新築プロジェクトが進行しており、最新鋭の医療環境への刷新が期待されています。
本学は「自由平等、寛容、平和」の建学の精神に基づき、地域に深く根ざしながらも、アジア・太平洋諸国との交流を重視するグローバルな視点を持ち合わせています。特に熱帯医学や長寿医学、感染症学の分野では、世界的に注目される研究成果を数多く発信しています。
多様な文化が交差する沖縄の地で、生命の尊厳を深く理解し、他者の痛みに寄り添いながら、地域と世界の健康課題に挑む「誠実で逞しい医療人」の育成を目指しています。
琉球大学医学部の特徴
多くの有人離島を有する沖縄県において、地域医療実習は非常に重要視されています。離島の診療所や小規模病院での実習を通じて、限られた資源の中で患者と向き合い、地域住民の健康と生活を守る総合診療能力と高い使命感を養います。
アジア・太平洋地域に近い立地を活かし、熱帯医学や感染症、免疫学の研究が非常に盛んです。世界的な研究拠点とのネットワークも強く、学生時代から地球規模の健康課題(グローバル・ヘルス)に触れ、科学的探究心を磨く機会が豊富にあります。
宜野湾市への移転により、教育・研究設備が一新されます。最新のシミュレーション教育センターや、ICTを駆使した診療参加型実習の導入など、これからの時代の医学教育に最適化された最先端の環境で学ぶことが可能です。
沖縄独自の「チャンプルー文化(多様なものを混ぜ合わせる)」が学風にも息づいており、異なる価値観を持つ学生や教員が自由に交流しています。地域枠入試や学士編入学生も多く、多様なバックグラウンドを持つ仲間と切磋琢磨できる柔軟な環境が魅力です。
教育理念と3つのポリシー
琉球大学医学部では、沖縄の歴史と風土を尊重し、地域医療と医学研究の発展に寄与する医療人を育成するため、以下の3つのポリシーを定めています。
医学を学ぶための高い基礎学力を備え、本学の理念である「自由・平等・寛容・平和」に共感する人物を求めています。生命の尊厳を深く理解し、他者への思いやりと高い倫理性を持つこと、そして地域医療への強い貢献意欲と、国際的な視野を持って医学の発展に寄与しようとする情熱を重視します。
基礎医学と臨床医学を有機的に統合した一貫カリキュラムを編成しています。早期からの離島・地域医療体験や能動的学習(PBL)を軸に人間性を育み、最新のシミュレーション教育を経て、大学病院や県内の離島・連携病院での診療参加型実習へと繋げることで、国際水準の診療能力と科学的探究心を体系的に育成します。
医師として必要な専門知識・技能・態度を確実に修得し、患者中心の安全で質の高い医療を提供できる能力を備えていることが求められます。高いプロフェッショナリズムを持ち、チーム医療の一員として協働できる能力、そして生涯にわたり自律的に学び続け、地域および国際社会の医学・医療の発展に寄与する姿勢を身につけた者に学位を授与します。
琉球大学ホームページ紹介
・琉球大学
基本情報
| 住所 | 沖縄県中頭郡西原町字上原207 |
|---|---|
| 初年度納入金額 | 約817,800 |
| 学納金6年間総額 | 約3,500,000 |
| 募集人数 | 100名 一般選抜:94名(前期日程:70名、後期日程:24名) 学校推薦型選抜:6名 |
| 偏差値 | 66.9 |
| 主な就職先 | 那覇市立病院、琉球大学附属病院 |
| 男女比 | 55:45 |
入試情報
前期
| 出願期間 | 2026/1/26(月)~2/4(水) |
|---|---|
| 試験日 | 2026/2/25(水)・26(木) |
| 合格発表日 | 2026/3/6(金) |
共通テスト
| 教科 | 科目 | 選択 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 国語 | 『国語』 | 必須 | 200点 |
| 数学 | 『数学Ⅰ・A』 『数学Ⅱ・B・C』 |
必須 必須 |
200点 |
| 外国語 | 『英語』 | 必須 | 200点 |
| 理科 | 『物理』『化学』『生物』 | 2科目選択 | 200点 |
| 地歴・公民 | 『歴史総合,世界史探究』『歴史総合,日本史探究』『地理総合,地理探究』『地理総合/歴史総合/公共(2出題範囲を選択)』『公共,倫理』『公共,政治・経済』 | 1科目選択 | 100点 |
| 情報 | 『情報Ⅰ』 | 必須 | 100点 |
個別テスト
| 教科 | 科目 | 選択 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 数学 |
数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)、数学(A・B(数列)・C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)) |
必須 | 200点 |
| 英語 | 英語コミュニケーション(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)、論理・表現(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ) | 必須 | 200点 |
| 理科 | 『物理基礎・物理』『化学基礎・化学』『生物基礎・生物』 | 2科目選択 | 200点 |
| 面接 | 必須 | 200点 |
後期
| 出願期間 | 2026/1/26(月)~2/4(水) |
|---|---|
| 試験日 | 2026/3/12(木) |
| 合格発表日 | 2026/3/20(金) |
共通テスト
| 教科 | 科目 | 選択 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 国語 | 『国語』 | 必須 | 200点 |
| 数学 | 『数学Ⅰ・A』 『数学Ⅱ・B・C』 |
必須 必須 |
200点 |
| 外国語 | 『英語』 | 必須 | 300点 |
| 理科 | 『物理』『化学』『生物』 | 2科目選択 | 200点 |
| 地歴・公民 | 『歴史総合,世界史探究』『歴史総合,日本史探究』『地理総合,地理探究』『地理総合/歴史総合/公共(2出題範囲を選択)』『公共,倫理』『公共,政治・経済』 | 1科目選択 | 100点 |
| 情報 | 『情報Ⅰ』 | 必須 | 100点 |
個別テスト
| 教科 | 科目 | 選択 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 小論文 | 必須 | 100点 | |
| 面接 | 必須 | 200点 |
医師国家試験 合格率
| 回数(実施年) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第120回(2026年) | 118人 | 109人 | 92.4% |
| 第119回(2025年) | 121人 | 117人 | 96.7% |
| 第118回(2024年) | 107人 | 101人 | 94.4% |
| 第117回(2023年) | 136人 | 130人 | 95.6% |
| 第116回(2022年) | 116人 | 106人 | 91.4% |
| 第115回(2021年) | 133人 | 127人 | 95.5% |
| 第114回(2020年) | 117人 | 106人 | 90.6% |
| 第113回(2019年) | 129人 | 120人 | 93.0% |
| 第112回(2018年) | 129人 | 115人 | 89.1% |
| 第111回(2017年) | 101人 | 88人 | 87.1% |
琉球大学 医学部入試 傾向と対策
【 国立・私立大学医学部の大学一覧 】
解説動画
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琉球大学医学部の受験を検討している方は、大学別の特徴だけでなく、九州エリアの国立・私立医学部との比較、離島医療を含む地域枠対策、二次試験の面接対策まであわせて確認しておくと、志望校選びと受験戦略の精度が上がります。
同じく離島医療教育に力を入れている国立大学として、志願者が比較・検討することの多い大学です。琉球大学の亜熱帯医学・長寿科学の特色と、鹿児島大学の地域医療体制を比較することで、より自分に適した学びの場を見極めるのに役立ちます。
琉球大学を第一志望とする受験生が、九州・沖縄エリアでの併願校として検討しやすい私立医学部の一つです。記述中心の国立二次対策と、マーク形式でスピードが要求される私立対策のバランスをどう取るか、戦略構築の参考にしてください。
琉球大学医学部では、二次試験で面接が課され、医師としての適性や沖縄県の医療(離島医療含む)への貢献意欲が厳しく問われます。大学が求める学生像に対し、自分の言葉で論理的に答えるための実践的な対策を確認できます。
琉球大学の学校推薦型選抜(地域枠など)を見据えるなら必読です。高い競争率の中で評価される志望理由書の書き方や、面接でのアピール方法など、個別指導によってどのように合格レベルの対策を構築するかの指針が得られます。
アクセス
株式会社アクト代表。PMD医学部専門予備校をはじめ、医師・歯科医師・薬剤師・看護師・心理師・獣医師向けの各専門予備校を運営。長年にわたり、医学部受験、医療系学部受験、医療系国家試験対策に携わってきました。
PMD医学部専門予備校では、従来型の大教室授業ではなく、マンツーマン指導、生成AIの実践的活用、最新のITによる学習管理を組み合わせた指導体制を重視。受験生一人ひとりの状況に応じた学習設計と、答案作成まで見据えたアウトプット中心の支援を行っています。
医学部受験においては、単に知識を教えるだけでなく、「わかる」から「解ける」へと変える指導こそが重要であるという立場から、受験情報、学習法、小論文・面接対策、推薦入試、通信制高校からの進学、海外医学部進学など幅広いテーマで発信を続けています。

