【獣医師のたまご応援コラム】獣医学生の生活~1年生編~

獣医学生の生活~1年生編~

皆さんこんにちは。現役獣医学生によるコラム、第2回目です。

今回からは実際の獣医学生の暮らしについて紹介したいと思います。

 

獣医学部は他の医療系学部と同様、6年間の大学生活が待っています。

学生でいられる期間が長い分、学割も長く使えますよ(笑)

他の学部に比べ少し長めの大学生活、まずは1年生の暮らしについて紹介したいと思います。

 

 

入学初日

前回お伝えしたように獣医学部は1学年の人数が30人ととても少なく、小さな教室が入学説明会の集合場所でした。

集合するまでは友達ができるか不安でしたが、少人数で、加えて動物が好きという共通点があり、みんなすぐに打ち解けていました。

その後説明会が進んでいき、最後に記念撮影のため学部の先生方がぞくぞくと集まってきました。

5年生となった今でもそのときの緊張感は忘れられません。(笑)

他の学部ではほとんどないと思いますが、獣医では学生が少ないため教員の方が多く、教員に囲まれた学生達はみんなカチカチでした。

先生方のストイックで自他ともに厳しい性格のせいか、その日は正直ほとんどの先生が顔怖すぎでした。

実際話してみると動物愛にあふれた方ばかりなので、獣医大学を目指している方は安心してください。(笑)

入学初日は先生達怖いな、、、という印象で幕を閉じました。(笑)

 

 

授業カリキュラム

大学によって授業のカリキュラムは多少異なると思いますが、私の大学では1年前期は共通教育中心、後期は基礎系科目(生物、生化学など)中心でした。

 

共通教育は唯一他の学部の学生達と同じ授業を受ける期間です。

「獣医師になるために大学に入ったのに動物に関することを学べない」と嘆く学生も多くいますが、いろいろな分野に視野を広げることができ、今思うととても楽しい時期でした。

また、他の学部の友人を見つけることができる期間でもあります。

ドラマとかで描かれているTHE 大学生活をエンジョイできるのは1年生の間だけだと思います。(笑)

 

後期は、生物、生化学、生理学など基礎系の科目を学んでいきます。

高校の授業の延長線上の分野で少し退屈に思えるかもしれませんが、5年生の今一番大切だと感じるのはこの基礎の分野です。

学年が上がるにつれ具体的な疾患やその治療法を学んでいきますが、どの教科においても基礎の重要性を痛感しています。

獣医師や医療系を目指している高校生の皆さんは、大学受験のためはもちろんですが、実際の医療の現場でも化学や生物、物理の基礎は大切になってくるので、勉強に力を注いでほしいです。

 

 

バイト/サークル活動

1年生はバイトやサークルなど新しいことに挑戦する学年です。

せっかく大学生なので、羽目を外さない程度に思いきり楽しむべきだと思います。

 

「獣医学生ってバイトやサークルする時間あるの?」

と聞かれることが多々ありますが、もちろん可能です。

ですが学年が上がると多少難しくはなってくるので、1年生の間にいろいろチャレンジすることをおススメします。

 

まずはサークル活動。

獣医らしいサークルといえば骨格標本づくりをしているサークルや動物ボランティアサークル、馬術部などがあります。

 

私はサークル活動の一環で犬猫のイベントを開いたり、譲渡会を行ったりしてきました。

こうした活動のおかげで“人と動物の懸け橋になる”という入学当初の目標に近づくことができたと思います。

 

バイトも獣医学生ならではのものがあります。

動物病院のアルバイトや、実験室でマウスを飼育するアルバイト、山に登って野生動物の糞を数えるアルバイトなど、、、(笑)

このようなネットの求人では見つけられないアルバイトの募集がくることもあります。

 

同期の仲間達

同期の仲間達

獣医学部の魅力の1つにかけがえのない友人をみつけられることがあると思います。

もちろんそれは他の学部にもいえると思いますが、獣医学部は学生数も少なく、履修科目はほぼみんな一緒なので嫌でも仲良くなれます(笑)

 

また様々なバックグラウンドをもつ学生がいることも魅力の1つです。

獣医系大学は数が少ないこともあり、いろいろな出身地の人が集まっています。

私の学年も、いつも様々な方言が飛び交っています(笑)

加えて学生の年齢層も広く、一度大学を卒業して就職後、再度入学する人も少なくないです。

先生と同年齢の人もちらほら。

動物愛が強い人が多いのも特徴で、馬が大好きで昼休みはいつも馬小屋に行く子や、実家に猫10匹飼っている人、爬虫類両生類大好きで家がプチ動物園の人もいます。

 

大学では、楽しいことはもちろんですが、辛いこと、きついことも多く経験していきます。

そんなとき大切なのは同期の友人達です。

もちろん最後は自分自身の努力が大切なのですが、6年間もの長い期間を自分一人で戦い続けるのは不可能に近いと思います。

私自身もこれまで何度も友人に支えられてきました。

 

動物が大好きで、同じ動物好きの仲間達に出会いたいという方に獣医系大学はうってつけだと思います!!!

 

 

今回は1年生の暮らしについて紹介してきましたがいかがでしたか。

「獣医大学って面白そう…!」と感じてくれた方がいたら嬉しい限りです。

次回は最初の難関と恐れられる(笑)2年生の暮らしについて紹介したいと思います。

それでは、また。

 

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